イギリス人にとっての信号機とは一体何?なんとなく思った話。
こんにちは。くもりが続いているロンドンですが、心くらいは晴れやかにしていたいなーと思う、たみこです。
さて、みなさん、このたくさんの人々が渡っている横断歩道の信号は、青でしょうか?赤でしょうか?
日本人:いやいや、こんなに車が多い中で、こんなに大勢の人が信号無視して渡るはずないでしょう!これは青信号に決まってらあ!
ですよね。では、これはどうでしょう?
わわわ、渡ってますね。
これは紛れもない赤信号だ。そんなはずないよ、イギリス人は礼儀正しくし、紳士的で、正義感が強いと言うではないか。
そうですが… それとこれとは別ですよ!
イギリスでは信号無視は法律で規制されておらず、個人の判断に委ねられています!
そのため、みんな信号機は安全を守るための手助けをしてくれている!くらいに考えているのだと思います。
誰かがいようがいまいが、車が通ろうが通るまいが、渡れる時には渡っちまおう!というのがイギリス人の考え方でございます。
「郷に入れば郷に従え」ということで、わたしも車が通らなければ率先して渡ってしまうのです。(動きはロンドナーっぽくね)
むしろ、イギリス紳士が「彼女のためにルールを守るかっこいい俺を示してやろう!」と誰もいない赤信号を待っていたら、イギリスのイケ女たちはよく捉えても「変だわ、なんで渡らないのかしら?この人緊張しちゃってるのかな?」くらいに思うのではないでしょうか。
日本にいると、信号を守ることが普通になっているし、守らない人はむしろルール違反をしている人になります。
わたしも日本にいるときは、しっかり守っていたし、誰もいない赤信号の横断歩道も停まっていました。
自分がこの赤信号を渡ることによって、子供が真似するのは嫌だし、罪悪感を感じてしまうからです。
日本においては、もし日本男児が「彼女のためにルールを守るかっこいい俺を示してやろう!」と誰もいない赤信号を待っていたら、日本の箱入り娘は「礼儀正しくて素敵♡正義感が強い学級委員長タイプなのね!」くらいに思うのではないでしょうか。
さらに、日本男児が皆が赤信号で停止している中、車が来ていないからといって一人先に渡ったとしたら、日本の娘たちは「あの男はヤバい!一緒にいて恥ずかしいわ。デートは今日でおしまいね!」と思うでしょう。
それくらい、日本人にとって信号無視は罪なのです。男に限らず、女もしかり。
でも、イギリスにいると、むしろみんなが一斉に渡っているなら立ち止まるのも不自然だし、車の通りがなく安全であるため渡るというのはシンプルで悪くないことだと思うのです。
横断歩道といえば、東南アジアにいた頃、「走ってはいけない!事故に遭いたくなければ歩け!」と教わりました。
東南アジアは道路や歩道の整備が車の普及に追いついていないので、歩行者が色々な場所を渡らなければならない事態になるんだと思いますが。
まさに、歩行者と車の共存です。
運転手は「歩行者が道路を渡ること」を前提に車を動かしているため、歩行者のすぐ前や後ろを車が結構なスピードで通っていきます。
私もビクビクしながら渡りましたよ。何度も何度も。
ロンドンでは「歩行者がいつ渡るかわからないから気をつけなければいけない」という感覚で運転しているのだと思います。
例えば、こないだ・・・・
めちゃめちゃ急いでいて、車が来ているのは分かりつつ渡ろうとして道路の真ん中に立ち往生する状態になりました。
そしたら、車のおじさんは立ち止まってくれたのです。
まぁ、百歩譲って、危ないし轢きたくないから早く行ってくれ!迷惑なやつだなと思ったとしても、怒らずに私に道を譲ってくれた方に感謝でございます。
実はイギリスは日本より交通事故件数は少ないのです。(もちろん、人口と車を利用する人数なども関係していると思いますが)ロンドンでも、道路を渡る人、道路を走る車(運転手)みんながある程度譲り合いながら共存しているのです。
それぞれ、国ごとにルールがあるし、そのルールに対する感覚は違うんですよね。
ロンドンの信号機をうまく使いながら効率よく動くというのもある意味ルールだし、東南アジアで歩行するなら怖がらず堂々と歩けというのものルールだし、日本人の信号機を守るというのもルールで、それぞれ尊重していけばいいんですよね。
そしてね、日本では鹿でも横断歩道を守るらしいですよ!みっけた、可愛いね。